2010年1月16日土曜日

: 板の間インテリア

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● 1991/08



 なんだかんだといいましても、日本人(タイシュー)はリッチですねエ。
 ヨーフクも買いました。
 食い物にもうるさいもんだから、山本益博の本に出ている店はシラミ潰しにあたってます。
 今の世の中は、タイシューが「王侯貴族を追体験する時代」なんです。
 しかしまア、金があるったって、限度はあるから、そう湯水のようには使えない-----。
 んが、シカシもはやタイシューの欲望する物は、衣食から「住の部」へ突入しておりますよ。
 そう!! インテリアには、大いに興味を示しておりますんでございます。
 
 インテリアといえば、当今はなんといっても板の間である。
 板の間がなくちゃ、ナウでありません!!


 CMをごらんなさい。
 板の間のないCMがありますか?
 もはや板の間なしでは現代のインテリアは語れません!!

 そういうわけで今回は、板の間のインテリアの注意事項、陥りやすい間違いを、チェックしておきたい----と、このようにおもいますです。

 キンモツ その1:「縁側的なるもの

 ナウなインテリアの板の間には、置いちゃイケナイものがあります。
 コーデイネイトを間違えると、単なる「縁側に逆戻り」。
  座布団にチャンチャンコ、
  白黒のブチネコ、
  菊の盆栽、
  湯呑み茶碗にキュース、
 これはイケナイ。
 つまり「年寄りがキンモツ」です。


 キンモツ その2:「教室的なるもの」

  ランドセル、ゾーキン、バケツ
 というのもいけません。
  ウワバキ、ゾーリ袋
 等にも気をつけたい。
  黒板、黒板フキ
 等もしりぞけなくてはいけないものです。
 つまり「ガキがキンモツ」。


 キンモツ その3:「銭湯的なるもの」

 しかし、なんといっても一等キンモツは----。

  脱衣カゴ、
 あれがイケナイ。
  体重計、ロッカー
 等もイケマセン。
  センメンキ、石鹸箱、タオル掛け、柄の短いホーキ
 もマズイです。
 もちろん、
  アンマ椅子
 を置いてしまったりしちゃ、ダイナシなのであります。
 
 インテリアは思想であります。

 CMのように生きること、

 これが現代人の希望であり、現代人の理想なんです!
 畳をカーペットで隠している諸君!
 とりあえずその上にスノコを敷きつめよう!
 スノコを敷けば、そこはもう板の間だ。

 しかし、諸君。
 この場合はもっと細心の注意が必要だ。
 この思想はややもするとそのまま銭湯的になりがちだからだ。
 さよう、インテリアに最もキンモツなもの、
 それはアンタ!
 「大衆ですよ、大衆、タイシューがキンモツ!!








 【習文:目次】 



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