2010年3月5日金曜日

★ 台湾は台湾人の国:私たちは台湾人


● 2005/04



 中国系=中国人ではない。

 日本には、台湾で暮らす人々は「中国人」だと思っている人が数多くいます。
 これは大変な誤解です。
 たしかに私たち台湾人の多くは「中国系」です。
 でもその大半は、遠い祖先が中国から渡って来たというだけのことです。

 たとえば、シンガポールには「華人」と呼ばれる中国系の人たちが¥いますが、彼らは決して中国人ではありません。
 彼らはシンガポール人です。
 またシンガポールにはインド系の人たちもいますが、彼らもインド人ではなく、シンガポール人です。
 それと同じように、私たちも中国人ではなく、台湾人なのです。
 
 ところが困ったことに、多くの日本人は台湾人を中国人だと思っています。
 日本の法務省入国管理局が発行する外人登録証には、台湾出身者の国籍は「中国」と記載されています。
 しかし、台湾と中国は、それぞれ別の政府を別の国です。
 シンガポールの華人は見た目は中国人ですし、北京語を話すかもしれませんが、パスポートは中国政府が発行したものではなく、シンガポール政府が発行したものです。
 台湾人も同じで、中国政府ではなく、台湾政府が発行したパスポートをもっています。
 現在のところ、私たちのパスポートに鬼才されている国名は「中華民国」であり、「台湾」ではありません(註:大陸中国は「中華人民共和国」)。
 
 実際に、1945年以降、台湾は事実上、中国から切り離されたいます。
 1945年10月に大陸で中華人民共和国が成立し、共産党軍との戦いに敗れた国民党政府の関係者が中国から追い出され、台湾に逃げて来ます。
 1945年8月に日本が敗戦した直後の10月から、すでに日本にやって来ていましたが、その4年後の1949年の時点で、台湾と中国の関係は完全に切れたのです。
 こうして違う政治体制となったまま、現在にいたっています。
 いまの「中華民国」 という名は、この4年間の名残りにすぎません。

 1949年以降、台湾と中国では、別々の政府が別々の法律で国を統治しています。
 台湾で徴収した税金を中国に納めているわけではありません。
 台湾には徴兵制度がありますが、これは台湾を守るためのもので、中国のためでないばかりか、むしろ中国からの攻撃に備えて守りを固めています。

 外国の人は、台湾へ行くためにビザを何処でとるか、ということで考えるのが一番分かりやすいと思います。
 台湾へのビザは中国大使館(中華人民共和国大使館)ではとれません。
 台湾の大使館(代表処)に行ってとることになります(日本人の台湾への観光旅行は30日以内ならビザは必要ありません)。
 現在、台湾には数多くの中国人が来ていますが、彼らも台湾政府の発行したビザがなければ入国はできないのです。

 台湾と中国は、別の政府、法律、税制、軍隊をもつ、まったく違う二つの国です。
 台湾人みずからが台湾という国を治めているのです。
 これを「主権」と言います。
 台湾は主権をもつ一つの国家です。
 一方の国が、もう一方の国に命令することなど、もちろんできません。

 名前が似ていることによる混乱は、憲法改正により国名が「台湾」(Taiwan)と改めれれれば解決することでしょう。

 





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