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● 1995/07
『
かって親父は独立自尊の気概を持ち、それぞれの日本を背負うて歩いていました。
20世紀をもっともユニークに駆け抜けていった日本の親父たちは今、空の彼方に消えて行くのか。
親父とはなにか‥? (戦後50年を振り返って)
①.遺伝子の放出者である。
②.製造物責任者であり、家族にメシを食わせねばいけない。
③.その他は、民族固有の伝統とか魂の誇りとか、また今様にいえばアイデンテイテイを子孫に伝えていく任務を背負っていた。
が、敗戦のためその任務も解かれた。
現在の親父は①ないし②の務めをしていればよいことになっている。
たまにハッスルして、ヤマト魂とか祖国愛などとヌカスと、さあ大変!
規則違反者を見つめる冷ターイ目で見られる。
近頃は家庭内でも浮き上がっている親父が多く、《粗大ゴミ》などといわれる。
親父とは‥‥その存在が、「限りなく軽~イ生きモノ」として生息しているのだ。
』
【習文:目次】
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