2010年8月21日土曜日
★ 地球温暖化後の社会:SRESシナリオ:瀧澤美奈子
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● 2009/02
『
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のシナリオは、2000年にIPCCが出版した「排出シナリオに関する特別報告書」でまとめられ、第3次評価報告書や第4次評価報告書の気候予測に使われています。
このシナリオのことを、頭文字をとって「SRESシナリオ」と呼んでいます。
SRESシナリオは、それまでに世界中の研究者が提案した星の数ほどの経済社会シナリオを、大きく2つの軸(4つのストリーライン)に分類し、最終的に、
A1-FI
A1-T
A1-B
A2
B1
B2
の6つに整理したものです。
2つの軸とは、縦軸に
[A]:経済成長を重視する
[B]:環境を重視する
横軸に
[1]:グローバリゼーションの進展
「2」:地域主義の発展
をとったものです。
【A1シナリオ】
A1シナリオとは経済活動を重視し、グローバル化をすすめる「高成長型社会」です。
第二次大戦後の日本や現在の韓国、中国の経済発展がこれにあたると、特別報告書では述べている。
この世界では、世界中が経済成長し、発展途上国の成長によって南北格差は急激に縮まり、人口は21世紀半半ばにピークに達した後、低下する。
また、新技術や高効率化技術が急速に導入されていく。
また、そのエネルギー源に何を選択するかで、さらに3つに分類される。
①.A1-FI:化石エネルギー源重視
②.A1-T:非化石エネルギー源重視
③.A1-B:すべてのエネルギー源にバランスよく依存
【A2シナリオ】
経済成長と地域主義を重視する「多元化社会」である。
国際的な協調はあまり重視されない。
独立独行で、地域の独自性が保持される。
その結果として、世界の人口は増加し続け、経済成長や技術変化は地域によって異なる。
【B1シナリオ】
「持続的発展社会型社会」である。
環境に配慮しながら、社会や経済などが国家や地域などの境界を超えるグローバリゼーションを重視し、地域格差が縮小する社会である。
物質志向が減少し、経済はサービスと情報にしふとする。
クリーンで省エネルギーの技術が導入される。
世界人口はA1と同じく21世紀半ばでピークに達し、その後減少する。
経済、社会、環境は持続可能性のために、世界的な対策が重視される。
【B2シナリオ】
環境と地域主義を重視する「地域共存型社会」である。
経済、社会、環境は持続可能性のために、地域的な対策に重点が置かれる。
世界人口はA2より穏やかに増加し、経済発展は中間的レベルで止まる。
技術変化はA1やB1より緩慢であるが、より広範囲に及ぶ。
A2、A1-B、B1シナリオと、2000年レベルで一定の場合をまとめて一つのグラフにしたものが図5である。
グラフの枠外に書かれている帯は、2100年時点における書くシナリオの気温予測値である。
帯が気温の予測幅で、最も確からしい値が中の横線です。
将来の気温上昇を順番にあげてみます。
1...A1-FI
2...A2
3...A1-B
4...B2
4...A1-T
6...B1
(B2とA1-Tはほぼ同じ)
』
【習文:目次】
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